-Re Tsumiki - series 



幼いこどもと遊んでいると、積み重ねていく作業に夢中になっていることがよくある。
一つ一つ大事そうにそっと置いてどんどん高く、そして倒す。
積み重ねながら自分の理想の形に構築していく。
理想の形は、静かに大切な場所に移動したくなるが、すぐにまた倒れ崩れてしまう。
何度も熱中し、気分が高揚し、そして崩れて悲しんで、を繰り返す。
そしていつしか、前のように作りたい、前の方がもっと良かったと過去を追いかける。

夢中になって遊ぶ時間はあっという間に過ぎ、気が付くと思い出の中にだけ登場するものになる。
手の中の積み木はいつのまにか小さくなり、曖昧な記憶に覆われる。
手に取れずおぼろげな思い出、でも確かに夢中になった時間。

形と形を積み重ね満ちた時間を過ごした、こどもだった大人たちへの作品。

Re Tsumiki
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